
今回は初めてお世話になる不動産屋さんからの依頼でした。
死後数週間が経過されており、お部屋には腐敗臭が出ている状況です。幸いな事に近隣住民からのクレームなどはありませんでしたが、次に賃貸住宅として扱うのに急ぎの作業依頼でした。
弊社では色々な場所で特殊清掃を行ってきましたが、トイレの清掃は少し難易度が高いと思っています。
トイレの場合は床材がクッションフロアです。一枚で目地なく張っている場合が多いですが、そうするとクッションフロアにはしみ込まず、大抵壁やボードにしみ込んでしまっています。
なおかつ便器回りや壁との境目から下地に汚染が広がっており、解体する場所や確認しづらい箇所が多くあります。しかも私は体が大きい方なので狭くて作業がやりにくいです。
そんな状況が多いので今回もそのつもりで作業に入らせて頂きました。
最初は複合二酸化塩素をトイレ中とお部屋全体に噴霧して、除菌と消臭を行います。その後トイレのクッションフロアの部分を清掃します。
そこで注意したいのが、あまり水っぽい洗剤を使用すると床下に流れてしまうので、トイレのような狭くて壁が近い場合は、最小限の洗剤でこまめにふき取りながら作業します。
床がきれいになったらとりあえず便器を外しにかかります。必ず便器の脇などには血液や体液が付着しております。乱暴に外してしまうと再利用できないので、手順通りにきれいに外します。
その後、クッションフロアと壁紙を剥がして、汚染箇所がどこまで浸透しているか確認します。
今回はコンパネに多く付着していたので、それらも解体して汚染箇所を徹底的に搬出・清掃します。
綺麗に搬出・清掃したらほとんど腐敗臭はなくなりますが、仕上げにオゾンを使用して消臭・除菌を行います。
今回は次に貸せる状態に仕上げるのが任務なので、オゾンが終わり次第原状回復工事に入ります。
これから気温が上がります。例年の事ですが、特殊清掃のご依頼が増えてきてしまう時期になります。
特殊清掃ロードでは緊急な対応を出来るようにしておりますので、もしご家族様や管理物件などで孤独死がありましたらご一報ください。
まずはご相談からさせて頂きます。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。