今回は普段から大変お世話になっている不動産業者様からの依頼です。
トイレで孤独死されてしまい、死後３か月で発見されました。
部屋中に腐敗臭が出てしまい、ハエやウジの発生もかなり出ていました。
体液の量がかなり多くて、トイレの壁と床にしみ込んでしまい解体しないとどうにもならない状況です。
今回は不動産業者様で原状回復工事を行うので、弊社は完全消臭が依頼内容です。
今回の場合は壁から床からしみ込んでしまっている部分を必要最低限で解体しなければ消臭は出来ません。
かつ、原状回復を前提としていますので、造作工事の知識も必要になります。何でもかんでも壊してしまうと造作工事が大変になってしまいます。
トイレの場合はまず、クッションフロアを剥がしてからクロスを剥がします。クロスは全面張替えになりますのですべて剥がしてしまします。
その後、ボードに下から910㎜の場所に印をしてカッターで切り込みを入れます。ボードは量販店でも購入可能ですが、一枚が910㎜で販売しているので無駄の無いところでカットしたほうがいいですね。少しでも大きく加工してしまうと材料費が余分にかかってしまうので、慎重に施工します。
その後便器を外してから床のコンパネも剥がします。無理やり壊してしまうと下地も破壊してしまうのでゆっくりきれいに剥がします。
ここまで解体できれば、あとは汚染箇所が他にないか確認して汚染箇所があればそこも解体してしまいます。おおきな梁などの場合は薬品で清掃してコーティングします。
間違えても梁や柱などは解体しません。家が傾いてしまっては取り返しがつきません。
トイレの配管を養生して、汚染箇所がないのを念入りに確認してから薬品を散布します。弊社は二酸化塩素を使用しています。
薬品散布をトイレだけではなく部屋中に散布してからオゾンを使用して部屋中を消臭・消毒を行いました。
弊社の特殊清掃は、ここまでの建築に関する知識があるからこそ、「腐敗臭の除去」が行えます。
どれだけ良い薬品やオゾンの機械を使用しても汚染物が部屋に残ってしまっていれば消臭は出来ません。体液や血液がしみ込んでしまっている建材をどれだけ清掃しても取れない物は取れません。中途半端に施工しても結局匂いが止まらずクレームに繋がってしまいます。
とことん施工することで弊社の消臭力が発揮されます。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配･･･などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP（繊維強化プラスチック）等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。
