
夏の暑い日に作業依頼を頂きました。
アパート1階で孤立死されてしまいました。気温が高く腐敗が進み、腐敗臭が部屋の外まで漏れている状況でした。
今回の依頼者様は不動産管理会社様です。ご遺品はご遺族様が運ばれるので、特殊清掃と消臭・消毒の作業依頼です。
画像を見て頂ければわかる通り、お部屋の隅で最後を迎えられた様子で、壁と床と床下に体液が流れてしまっています。
壁が石膏ボードで床がクッションフロアーです。今回の様に壁際だと汚染箇所の解体が増えてしまします。
まずは二酸化塩素を散布してお部屋の消毒を行います。空気中のウイルスを除菌する為です。除菌が終わると特殊清掃を行います。
この場合はまずクッションフロアーの上の汚染物を除去します。塩素系の洗剤で丁寧に清掃します。
清掃が終わると、クロスを剥がし、石膏ボードがどこまで汚染されているか確認します。今回は下から30センチほどまで汚染されていたので、大きめに解体します。
職人さんならご存知なのですが、455mで解体すると無駄なく張替えを行えます。(新材が910mの為、一枚で二か所分取れます)少しでも廃材は無駄を無くします。
クッションフロアーを剥がすと、床材が見えてきますので、床材もどこまで汚染されているかきちんと確認します。
床下の下地までは汚染されていなかった為、今回は石膏ボードと床材を張り替えます。ここまで工事をして汚染されている建材を搬出すると、最初にあった腐敗臭はかなりなくなります。ですが、家中の家財はサッシ周りなどに匂いが付着してしまっているので、オゾン燻蒸を3日間行いました。
消臭器を回収しにお伺いした頃にはほぼ腐敗臭は無い状況でした。
本来であれば家財も撤去したほうが匂いは除去できるのですが、ご遺族様が貴重品や遺品を最後に確認したいという希望でした。
故人様と長い間疎遠になってしまっていたことを非常に後悔されておりました。
ご遺族様が家財を撤去した後に当社で再度オゾン燻蒸を行い、消臭の為のリフォームを行いました。クロスの張替えやクッションフロアーの張替え、匂いがしみ込んでしまっていた木部の消臭コーティング、ルームクリーニングなどです。
当社の「消臭を意識したリフォーム工事」後は腐敗臭が一切無く、このままお部屋を貸しに出せる状況まで行わせて頂きました。
当社に依頼者の不動産管理会社の担当者様には「今まで何件も孤立死の案件がありましたが、ここまで出来たのは御社が初めてです」と絶賛を頂く事が出来ました。
ご依頼頂きまして、こちらこそありがとうございました。
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。