
特殊清掃は、物理的・心理的に個人での対応が難しい場所を、専用の器具や薬剤を用いて清掃することを指します。近年、少子高齢化や世帯構造の変化などを背景に、孤独死の件数が増え社会問題の一つとなっています。
こうした中、特殊清掃の需要が高まっており、メディアなどでこの言葉を耳にする機会も多くなったように感じられます。特殊清掃と聞くと、孤独死のほか、自殺や殺人、事故死などといった現場の清掃が真っ先にイメージされるかもしれません。しかし、特殊清掃業者は先ほど挙げた場合以外にも、「ごみ屋敷」や「火災現場」など、個人の力だけでは対処しきれない、さまざまなケースに対応してくれます。
今回はその一つである「害虫・害獣駆除」についてです。
害虫駆除・害獣駆除とは、有害な虫や生物を防除することであり、孤独死の現場やごみ屋敷、空き家では害虫・害獣駆除が必要となるケースがほとんどです。
孤独死現場の多くは、ご遺体から発生する死臭に引き寄せられたり、部屋に残された生ごみの匂いにつられて、ハエやウジ、ゴキブリなど害虫が発生します。ハエやうじは繁殖スピードが速いため、発見日数が遅れるとその数は膨大なものとなります。
また、空き家などでは上記の害虫のほか、ネズミなどの害獣が住処として居着いていることもあります。害虫や害獣は清掃の妨げになるほか、近隣の家屋にまで行動範囲を広げたり、菌を運び出してしまうなどの被害が出てしまうこともあります。
害虫や害獣が発見されると、特殊清掃の前に害虫駆除の作業を行います。専用の殺虫剤や燻煙剤などを使用し、害虫や害獣を徹底的に駆除し、殺菌効果がある専用の薬剤を散布します。除菌が済んだ後に清掃やリフォームが行われます。
数多くの現場を清掃してきた特殊清掃のプロは、害虫・害獣駆除のプロでもあり様々な状況に柔軟に対応してもらえます。
家に荒らされると嫌な害虫として真っ先にイメージされるであろう「ゴキブリ」。ゴキブリはその姿やし早い動きから不快感を人に与えますが、様々な病原体を運び健康被害をもたらすこともあります。さらに、食品へ混入したり古文書などの食害、アレルギー、電気機器類の故障などを引き起こすことも。
また、「1匹見たら100匹いると思え」と言われるゴキブリは群生する習性があります。ゴキブリの糞の中には「集合フェロモン」が含まれており、ゴキブリの糞を放置すると新たなゴキブリの巣ができる恐れがあります。
業者のゴキブリ駆除のやり方は被害状況や業者によって差異はありますが、基本的に以下のようになっています。
1.電話見積もり・現地調査
一般家庭だと電話で状況をヒアリングし、被害状況や住まいの広さなどから、費用の見積もりを概算で提示されます。店舗の場合、建物の構造などを詳細に確認する必要があるため、現地調査が行われることも。一般家庭でも、現地調査から入ることもあります。
2.駆除作業
正式に依頼することが決定されれば、駆除作業に移ります。具体的な作業内容は業者や被害状況によって異なります。ベイト剤という食べさせることで駆除するタイプの薬剤や、専用の噴霧器を使い部屋の隅々まで薬剤を行き渡らせることで、ゴキブリを徹底的に駆除していきます。巣、卵などもしっかりと除去した後、消毒・消臭作業を行いゴキブリの痕跡を無くします。
3. 侵入経路を塞ぐ
駆除後は、ゴキブリの侵入口を調査し、漏れなく開口部を塞いでいきます。幼虫なら数ミリの隙間でも通り抜けてしまうので、緻密な作業が求められます。閉塞工事を行うことで、ゴキブリの被害を確実に止め、再発を防ぎます。
害獣の代表格である「ねずみ」は、家や建物に棲みつくことによって、衛生面・経済面・精神面などに被害をもたらします。食料や家具などをかじられる他に、停電や火災などの二次被害を引き起こしたり、感染症を媒介するという被害をもたらすことがあります。さらに、夜中に天井を走り回る音や糞尿の臭い、汚れなどからストレスや不眠などの精神的な障害も与えます。
業者のねずみ駆除のやり方は被害状況や業者によって差異はありますが、基本的に以下のようになっています。
1.現地調査
住居の内外を調査するとともに、被害状況のヒアリングを行います。それによりねずみの種類や侵入経路などを見極め、効率的な駆除方法や再発防止工事のやり方を考えていきます。
2.見積もりの提示
現地調査の結果をもとに、駆除作業の内容を検討・提案し、費用の見積もりが行われます。費用は住まいの広さや構造、使用する薬剤、工事の箇所などによって異なります。
3.駆除作業
正式に依頼することが決定されれば、駆除作業に移ります。具体的な作業内容は業者や被害状況によって異なります。鼠剤・忌避剤などの薬剤や、捕獲用の粘着シートやカゴを用いてねずみを駆除します。駆除作業後には、住居内に作られた巣を撤去し、ダニや雑菌の繁殖を防ぐために糞尿の清掃及び、消臭・消毒を行いねずみの痕跡を完全に無くします。
4. 侵入経路を塞ぐ
ネズミを追い出したら侵入経路を調査し、再度ねずみが入り込むことのないよう開口部を塞ぐ工事をしていきます。駆除だけではまた新たなに入り込んでしまう可能性が高いので、侵入経路をしっかり断ち再発を防ぎます。
家に侵入した動物は屋根裏に最も住み着き、住みついた動物はそこに糞尿をして以下のような様々な被害をもたらします。
・家屋への被害
家に住み着く害獣のハクビシンやアライグマ、コウモリなどは、同じ場所に糞尿をし続ける習性があります。放置していると、天井から尿が染み出してくるほか、アンモニア臭などの悪臭が家全体に広がったり、糞尿によって天井が腐り、その重さに耐えきれず天井が落ちてくるなど家屋に被害が出ることがあります。
・人体への被害
動物の糞尿によって、食中毒の感染症にかかったり、ダニやノミが発生して体に付着したりなど人体への被害がもたらされる恐れもあります。動物の糞にはダニや寄生虫、病原菌がたくさん住み着いており、大変危険ですので、見かけた場合は素手のまま触ったり掃除しないようにしましょう。
業者の対処法は被害状況や業者によって差異はありますが、基本的に以下のようになっています。
1.現地調査・見積もりの提示
住居の内外を調査するとともに、被害状況のヒアリングを行います。現地調査の結果をもとに、作業の内容を検討・提案し、費用の見積もりが行われます。
2.作業
具体的な作業内容は業者や被害状況によって異なります。害獣が住み着いてしまっていた場合、忌避剤などを使って追い出したり、カゴなどの罠を使って駆除していきます。その後、糞尿や食べかすや毛など散乱している場所一帯を清掃し、消毒・消臭を行なっています。糞尿によって木材が腐っているなど家屋にダメージがある場合、該当箇所をリフォームするともあります。
3.侵入経路を塞ぐ
ねずみやイタチなどの害獣は、屋根と屋根の隙間や壁に開いた穴、換気扇や通気口などのわずかな隙間でも侵入してきます。再び住居に居着いて糞尿被害に遭わないよう、侵入経路を塞いでしまいます。
いかがでしたでしょうか?
今回は特殊清掃の中でも「害虫・害獣駆除」について見てきました。
害虫や害獣の姿を見るのも、ましてや処分・駆除することに対しとても苦痛に感じられる方も少なくありません。また、怪我や感染症の危険があったり、害獣の種類によっては鳥獣保護法で保護されているため許可なく駆除すると問題になる、といったリスクもあります。
害虫・害獣駆除は費用はかかってしまいますが、業者に依頼することがオススメされます。プロにお願いすれば、侵入経路の調査から駆除、後始末まですべて行ってもらえ、また短期間で完了させられます。また、専門の薬剤や機器を使った消臭作業に加え、除菌などもしてもらうことができます。さらに今後の再発防止策も対応してもらえますので、害虫や害獣の被害に怯えることなく、安心して過ごすことができるでしょう。
弊社ロードでも害虫・害獣駆除や動物によるニオイの消臭作業などを承っております。ほかにもごみの処分などを含む総合的なハウスクリーニングから、家財整理、消臭・除菌作業など幅広くご依頼を承っています。当社では、難しい場面での特殊清掃のご依頼も対応しており、そこで培った知識・経験を活かし、様々な場面での清掃や消臭作業、害虫駆除等に幅広く臨機応変に対応しております。お見積もりは無料で承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
ロードでの対応エリアは関東1都4県【東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・山梨県】、関西2府4県【京都府・大阪府・滋賀県・奈良県・兵庫県・和歌山県】となっております。一部対応していない地域もございますが、臨機応変に対応させて頂きますので、お気軽にお問い合わせください。
ロードでは害虫・害虫駆除や消臭作業のほか、家財整理から不用品の回収、ハウスクリーニング、消毒作業などを承っております。不用品の中で買取できるものがあれば、お値引きすることも可能。清掃・消毒作業や不用品回収等をご依頼、ご検討の方は、ぜひロードまでお問い合わせ下さい!
弊社では、お見積もり後すぐ作業できるように、作業道具を車に詰め込んで現場にお伺いします。
そのため、遺品整理ほどの荷物の撤去がある場合を除き、ほとんど特殊清掃は行えます。
深夜だから音が心配・・・などもきちんと配慮し、オゾンを設置して、ある程度脱臭しておく等の処置を致します。
高性能なオゾン脱臭器。
連続使用が可能なため夜なども作動させておくことができます。
様々な現場の状況に合わせた薬品を使い分けており、濃度の高い二酸化塩素を中心に活用しております。
電気が通じない部屋では手動噴霧器を使用します。
ほとんど目に見えない超微粒子で、消臭除菌液を空間噴霧可能となります。
他にも、布団圧縮袋・マスク・防護服・キーボックス・防水材・FRP(繊維強化プラスチック)等も持って行きます。
突然のことで急いで連絡して「状況を教えて」と言われてもショックでなかなか部屋に入ることができないと思います。そのため、現場の状況確認ができなくてもスタッフが現場まで伺い、状況を把握した上で明瞭なお見積りをさせていただきますので、無理をしてお部屋の確認に行かなくても大丈夫です。
どんな状況でも対応させて頂きますので、私達にお任せください。
突然の死を目の当たりにして、どうしていいかわからない状態も非常に辛いことです。
私達、特殊清掃員がご遺族様になり代わって現場の原状回復をすることで少しでも
ご遺族様の負担を軽くしてあげたいと思っております。
過去1,000件以上の業務で得た技能と経験値をもとに、ご遺族の方々が安心して
任せることができるという信頼を得るために、最大限の努力と精進をしております。